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【開催報告】株式会社Be-A JapanがFemtech Tokyoにて世界初*「経血量を測定できる吸水ショーツ」プロトタイプを初披露。
超吸収型サニタリーショーツブランド「Bé-A〈ベア〉」を展開する株式会社Be-A Japan(本社:東京都渋谷区神宮前、代表取締役:髙橋くみ、取締役:山本未奈子、以下、Be-A Japan)は、2022年10月20日(木)〜22日(土) 東京ビッグサイトで初開催されたRX Japan株式会社主催の日本最大規模フェムテック・フェムケア専門展「Femtech Tokyo」にて、「経血量を測定できる吸水ショーツ」のプロトタイプを初披露いたしました。
また10月21日(金)には、代表 髙橋くみ、ミツフジ株式会社(本社:京都府精華町、代表取締役社長:三寺歩、以下、ミツフジ)の 三寺歩氏、広尾レディース院長 宗田聡医師の3名で、「経血量を測定できる吸水ショーツ」開発に至った経緯や、婦人科系疾患の早期発見や予防医学の観点から、人々が抱える健康課題に挑んでいく今後の展望についてセミナーを行いました。
・なぜ今「経血量を測定できる吸水ショーツ」の開発に取り組むのか
日本における女性特有の月経随伴症状による年間の労働損失は4,911億円、社会経済的負担は総額6,828億円に及ぶと試算*²されています。また、女性従業員の約5割が、月経痛や月経前症候群など女性特有の健康課題により職場で困った経験があると回答*³したデータも。生理の課題は、社会に与えるインパクトも無視できない世の中全体の問題です。
晩婚化や初産の高齢化により生涯に経験する生理の回数が大幅に増えた昨今、これまで叶わなかった「経血量の測定」を、ショーツを穿くだけでの手軽さで行うことができれば、生理を新たな視点で捉え、生理に関する女性の課題の解決への大きな一歩となると考えます。
経⾎量を客観的な指標でかつ継続的に測ることで、⼥性⾃⾝の健康への意識改⾰や体調把握に役⽴てられます。 また、過多月経などの変化に気づくことで、婦人科系疾患を早期に発⾒し、適切な治療につなげられる可能性があります。さらには、経血量が継続的に測定されビッグデータとして蓄積されることで、医学的発⾒や新たな医療分野への貢献になど未知な可能性を秘めています。
このように、経血量を測る吸水ショーツが誕生することはフェムテック業界のみならず、ヘルステックの分野においても、世界的な快挙です。
Be-A Japanとミツフジは、両社の想いと技術を結集させたこのウェアラブル製品を、健康で幸せに生きていくためのフェムテックとして発展させていくこと、日本の女性、そしていずれは世界の女性たちの人生へ貢献していくことを使命とし、一丸となって推進しています。
*当社調べ(2022年10月25日現在)
*¹当社調べ(2022年9月12日現在)
*²経済産業省「健康経営における女性の健康の取り組みについて」
*³経済産業省「働く女性の健康推進」に関する実態調査
・セミナーの様子
10月21(金)に行ったセミナーでは、世界初・経血量を測定できる吸水ショーツ型デバイス開発でヘルスケアに挑む背景や、フェムテックが貢献する女性のヘルスケアの未来とその課題をテーマにトークを展開。
まず初めに、婦人科系疾患早期発⾒や予防医学の観点からこの製品が今後可能にするであろう女性のヘルスケアの未来について語りました。
女性活躍推進が叫ばれる中、女性の人生において切っても切り離せない生理について、なぜ今までフォーカスされなかったのか。そして、経血量について詳細なデータがなかったのはなぜか。
その現状について、宗田医師は「今でこそ女性医師も増えたが、男性医師が多かったので研究テーマとして取り上げられてこなかった。癌など死に至るものに関しては、優先順位が高かったけれど、生理については優先されてこなかった。
働く女性も増え、例えば貧血、出血、生理痛など伴うことで仕事にも影響が出る。女性の活躍が注目され始めたからこそ、国や社会に大きな影響を与え、関心が高まったのではないか。」また、「今現在は1日に何枚ナプキンを変えるのか、どのくらいの頻度で取り替えるのかといった患者からのヒアリングで得た情報から判断せざるを得ない。経血量と病気との関連性が明らかになればとても画期的なこと。」と話しました。
髙橋は、「女性の社会進出も年々高まっている。昔は今よりも一人当たりの出産回数が多かったので、生涯の生理回数はおおよそ50回ほど。しかし、出産回数が減った現代は、おおよそ450回にも上ると言われている。生理の回数が増えた分だけ、女性の身体への負担は大きくなっていることは明らか。女性活躍推進を考える上では見逃せないことです」
続けて、「これまで7,000名を超えるお客様からインタビューやアンケートなどでご意見を伺ったなかで、他者と比べることのない経血量だからこそ個々の悩みが深いと感じている。
今まで存在しなかった基準が明確に作られ、客観的な数値で把握することができれば、女性特有の疾患等の早期発見に結びつくかもしれないという期待がある。例えば、通常何mlくらいだったのが、突然ある月からものすごく量が増えた、ということであれば、いち早く体の異変に気づくことができ、婦人科を受診してみようというきっかけにもなる。」と、経血量の測定で婦人科系疾患早期発見や予防医学にも期待ができる、その未来への展望を見据えました。
三寺氏は、個人の長期的なバイタルデータの重要性について言及。
「心拍や脈拍などの限定したバイタルデータの取得はあるけれど、体の情報を継続的にとったことはほとんどない。単発で計測するのではなく、個人のさまざまなバイタルデータを日常生活の中で連続して取ることで問題や課題が見え、新たな発見が生まれる。
本人の感覚やイメージで判断されてしまうことが多いので、データとして指標があることはとても重要なこと。連続したバイタルデータをとることで、より個人にフォーカスした、必要な情報が正確に届けられる」と話しました。
さらに、宗田医師は、「医療の分野では、この病気にはこの治療、とある程度決まった治療方法だったが、パーソナルデータがあれば、個人個人に合わせた細やかな治療法が提案できるかもしれない。ビッグデータを収集することで、医療分野にも貢献できるという期待が大きい」と話しました。
今回のプロジェクトでは、
①客観的な指標をデータ化することで体調管理がしやすくなること
②継続的に測定することでビッグデータを蓄積し、医学分野にも役立てること
を目標とし、Bé-A〈ベア〉は、吸水ショーツ、そしてフェムテックの域を超えて、⼈々が抱える健康課題の解決に向けて、強い使命感を持って挑戦していくことを髙橋がお伝えしました。
・経血量を測定できる吸水ショーツのデモンストレーションの様子
展示ブースでは、経血量を測定できる吸水ショーツをデモンストレーションで紹介。
吸水ショーツに液体を吸水させ、トランスミッターを通じてアプリに経血量が表示される一連の使用イメージをお伝えしました。
ショーツを穿き替える際はトランスミッターを付け替えることで、データがアプリに蓄積され、生理周期別・日別で経血量の確認が可能となる予定です。
今年度中を目標に、ミツフジ株式会社とともに3社協定を結んでいる福島県川俣町の町民および町で働く方を中心に100名〜200名規模の実証実験を開始予定です。
・株式会社Be-A Japan 代表取締役 髙橋くみよりコメント
生理を理由に、誰もが自分の夢や可能性を諦めることのない社会を作っていきたい、という想いは、Bé-A〈ベア〉をデビューさせてからもずっと変わっていません。その後、数々の吸水ショーツが世の中に発表され、サニタリー期間の新しい選択肢としての存在が確実なものとなってきている中、Bé-A〈ベア〉が次に挑むのは「経血量の測定」です。
世界の人口が76億人、その半数にあたる38億人ほどが経験し、人生の約40年間を共に過ごす「生理」について、「経血量」のデータさえ未知な部分が殆どであるということに気づいた時、驚きと共にBé-A〈ベア〉がそれを叶えたい、吸水力の高さや快適性にこだわるBé-A〈ベア〉だからこそ実現できる、という強い思いでプロジェクトを推進していくことを決めました。世界初ということで決して簡単な道のりではありません。
しかし、ないがしろにされてきた「生理」に焦点を当て、女性の健康課題を起点として、その先にすべての人が健やかに過ごすことができる社会の実現を目指して、我々ができることをこれからも精一杯進めて参ります。