- BRAND
『GBA × yoiコラボ企画』集英社ウェブメディア「yoi」読者へ向けて、Be-A Japanが運営する女性支援プロジェクト「GBA(ジービーエー)」が生理セミナーを開催
吸水ショーツ「Bé-A〈ベア〉」を展開する株式会社Be-A Japan(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO 髙橋くみ、取締役 山本未奈子、以下「Be-A Japan」)は、2024年7月11日(木)に集英社のウェブメディア「yoi」の読者8名に対し、生理セミナーを実施いたしました。
■セミナー開催に至った経緯
Be-A Japanは、吸水ショーツブランドBé-A〈ベア〉の展開と併行して、女性支援ソーシャルプロジェクト「GBA(ジービーエー)」を運営しています。GBAは、次世代へより良いバトンを手渡すための活動として、「吸水ショーツの寄贈」や「生理セミナーの実施」「後発開発途上国への支援活動」など、モノだけでなく手段の提供にも取り組んでいます。
生理セミナーは、初潮を迎える子どもやその保護者、学生、また企業に向けて、これまで28回(合計1028名ご参加)にわたり実施してまいりました。セミナー活動を通して、タブー視されがちな「⽣理」について、性別問わず正しい知識を⾝につけることで、女性の活躍支援につなげ、その先にある、性別や背景にとらわれることなく、すべての人々が豊かに健やかに生きる社会を築くことを目的にしています。
「yoi」は、集英社の若手編集者の発案により生まれた、人生の根幹にある「体・心・性」のウェルネスに関する有益な情報を楽しみながら知ることができるウェブメディアです。女性の心と体に寄り添い、メンタルヘルスや女性の健康、SDGs、ジェンダーなどのトピックや、ウェルネス視点にこだわったファッションや美容の記事など、幅広いコンテンツを発信しています。
多角的な情報発信を行うことで“知識不足”によって生まれる異性間・世代間・同性間の分断をなくし、相互理解を進めていくことを目指す「yoi」と、生理というテーマを通して性やジェンダーについて考え、多様な人のあり方について理解を深めるきっかけを作りたいと考える「GBA」。女性のウェルネスの共創に取り組む両者の想いによって、生理セミナーが実現しました。
今回は、新しい価値観を積極的に取り込む世代である30歳前後の「yoi」読者に、生理の知識や選択肢を伝え、女性の健康問題と社会について共に考えることで、自分自身がどう向き合い、心地よく生きていきたいかを考えるきっかけとなる、GBA×yoiオリジナル生理セミナーの内容でお届けしました。
■セミナー概要
生理セミナー ~yoiの読者と考える、女性の健康課題をとりまく社会問題~
・日時: 2024年7月11日(木)19:00~20:30
・会場: Be-A Japanオフィス
〒150-0001東京都渋谷区神宮前5-1-7青山アロービル2F
・対象:yoi読者20~30代の女性8名
・スピーカー: 株式会社Be-A Japan代表取締役CEO 髙橋くみ、商品開発責任者CPO 中村千春
・セミナー構成
1 生理の基礎知識
2 生理用品の選択肢と海外事情
3 女性の健康課題(更年期など)を取り巻く社会課題について
4 生理と社会をテーマにディスカッション
■当日の様子
100年前と比べて生理の回数は9倍に。
登壇したのは、Be-A Japan代表取締役CEO 髙橋くみ、商品開発責任者CPO 中村千春。ご参加いただいたのは、yoiの読者である20~30代女性8名です。
セミナーは生理の基礎知識をお伝えすることからスタート。生理のメカニズムや体調の変化、多い日の平均的な経血量や1周期合計の経血量を、色水を使ってお見せしました。
「生涯経験する生理の回数は、100年前は約50回だったのに対し現在は約450回、9倍です。栄養状態がよくなったことで初潮が早まったり、閉経が遅くなったこともありますが、出産回数が減ったことが理由です。」
生理は、社会や環境の変化とも関係しているのです。
また、
〈経血に含まれる血液の量と、その個人差〉
〈健康のバロメーターである”おりもの”〉
〈体調不良と女性の鉄不足の実態について〉
〈生理痛が起こるメカニズムと痛み止めの種類〉
〈PMSや排卵通など、生理以外の体調について〉
等、さまざまなトピックスから生理に関わる女性の健康課題について触れました。
10~50歳までの約40年間女性が付き合っていく生理にも関わらず、その当事者にとってもそれを正しく深く知る機会がなかなかないのが現状です。
参加者は生理の扱いにも十分に慣れている世代ですが、真剣にメモをとりながら耳を傾け、時に驚いた表情も見られました。
日本とアメリカ、最新のサニタリー情報!
ここ数年で生理用品は、ナプキンやタンポン以外に月経カップや月経ディスクなど様々な選択肢が増えました。
Bé-A〈ベア〉は日本における吸水ショーツの先駆けとして2020年にローンチしたブランドです。ブランド の代名詞とも言える「ベア シグネチャー ショーツ」は、お客様のお声を聞きながら快適さを追求し、これまでに3度のアップデートを行ってきました。2024年2月発売した最新モデル「ベア シグネチャー ショーツ 04」の吸水量、ぬくもり設計などのこだわりについてお伝えすると、参加者からは「すごい!」との声があがりました。
また、アメリカの生理用品にも興味津々。生理用品とは思えない、手に取りたくなるようなカラフルなパッケージのナプキン、すべてプラントベースでできているエコなタンポン、多い日用・軽い日用などの表記が体の大きさに合わせたチャートで記載されているなど、日本とは違う点はいくつもあります。
他には、ナプキンの箱から強くにおう独特な甘い香りや、アプリケーターがなく指で挿入するタンポン、尿もれ防止のために腟に入れるタンポンなど初めて目にした参加者も多くいました。普段アメリカで過ごす髙橋の経験も交えながら、大盛り上がりの時間となりました。
リーダーを想像したときの性別は?
後半は生理と社会がテーマです。
2024年の日本のジェンダーギャップ指数は146カ国中118位で、過去最低の順位だった前年(146カ国中125位)からわずかに改善しましたが低迷が続いています。とかく順位に注目されがちですが、その要因を読み砕くと、実は教育・健康の分野においては決して男女格差は大きくありません。格差が大きいのは政治・経済分野であり、この実態が今の日本社会に大きく現れているのです。
様々なことが便利になり、不自由さが次第に解消されてきている現在ですが、生理については長年置き去りにされてきた問題があります。男性目線で作られていると考えられるスポーツ上のルールや伝統により女性たちが十分なパフォーマンスが出せなかったり、生理用品はいまだに生活必需品とは認められておらず軽減税率の対象にもなっていません。
参加者の皆さんに、
女性社員が仕事でとても良い成果を出しました。社長から表彰され、全社員の前で、「よくやったね。素晴らしい」と称賛されました。
この場合の社長の性別を問うと、参加者全員が「男性を想像した」と答えました。
“社長(リーダー)は男性である”と無意識に思ってしまうようなジェンダーバイアスが、まさに日本における政治・経済分野でのジェンダーギャップ指数としても現れているのではないでしょうか。
なぜ潜在的にそう思ってしまうのかを、歴史やニュースからも紐解きました。
最後に、生理と社会の課題についてディスカッションを行いました。
〈現状0.9%の生理休暇の取得率を高めるにはどうしたらよいか〉という議題については以下のような意見が上がりました。
・生理休暇というものがあること自体知らなかった。認知させる必要がある。
・上司が異性だと申請しにくいから、同性に申し出るなどしくみを考えるべき。
・上司が生理休暇を使っていると取りやすいかも。
中でも一番多かったのが、
・生理休暇という名前を変えるべき。
という意見でした。
登壇した髙橋・中村からも、体調を理由に休みたいのは“女性の生理”に限らないから、「体調不良休暇」などと名前を変えて、性別関係なく誰でも取れるようにすればよいかもしれない、と考えをお伝えしました。
また、男女別で合否が決まる受験事情や、一部の理系大学で女子枠を導入し始めたことに対し〈男女の教育格差についてどう思うか〉という議題については以下のような意見が上がりました。
・どの学校も男子枠、女子枠を等しい人数で設定するのがフェアだと思う。
・(女子が少ない大学において)女子枠を導入することには賛成。学校という場の意味を考えた男女同数であるメリットはあると思う。そのため平均点が変わってしまうのは仕方ない。一方で同数に近づける努力は学校側がすべき。
これらの議題においては正解があるわけではありません。考える機会を持つこと、意見交換をすることが大切だと考えます。
今回のセミナーを通して、日頃から性やジェンダーについて考え、女性のウェルネスについて関心の高いyoi読者の皆さまとお話しできたことはBe-A Japanとしても充実した時間となりました。
参加者の皆さまにとって、生理の知識がアップデートされ、多様な人のあり方について理解を深めるきっかけになっていることを願っています。
■参加者のお声(セミナー後のアンケート回答一部抜粋)
〈本セミナーで一番興味深かったことを教えてください〉
・どれも興味深かったのですが、特に「生理休暇を世界で最も早く法的に導入したのが日本だったということ」と、また「海外の生理用ナプキンが経血量だけでなく体のサイズ別にパッケージ表示されていたこと」が記憶に残りました。
1点目に関しては、海外の友人と話していても、日本の産休制度など、日本の働く女性は(正社員であれば)手厚く保護されていると思うのですが、結局その制度を利用するのに心理的ハードルがある、環境が整っていない事が多いです。たとえ生理休暇制度があっても、利用できない。ならばどうすべきか、そしてそれを実現するためには具体的にどうすればいいかまでしっかり考えたいなと思いました。
2点目に関しては、日本の多様性という意識のなさを改めて実感する機会になりました。日本の生理用ナプキンには、経血量で軽い日用、多い日用などありますが、そもそもセミナーを受けて、日本人の経血量の個人差もかなりあると知り、その中で何を基準に/誰にとっての軽い日というのか、夜用というのかというのは考えないといけないと思いました。「生理には個人差がある」、この認識ですらまだまだ女性の間にも浸透しきっておらず、そこから変えていく必要がある、そしてそのためにこのセミナーは意義深いものだと感じました。
〈生理に関する知識を学ぶ場(知る機会)は、特に誰に向けて必要だと思いますか?〉
・現時点では、全世代の男女ですが、特に社会人男性には意識的に知る機会を提供すべきだと思います。(今の子ども達は、自分たちでもアクセスする勇気とツールを持っているので)
現代社会で働く年代の女性たち(=yoi読者たち)がまず生きやすくなるためには、職場の20〜50代男性、特に意思決定層に生理について正しく知ってもらうことが重要だと思います。
・私たち大人が生理をタブー視しているのは、やはり子供の頃の教育のせいでもあると思うので、小中学生にセミナーをすることで、これからの人生で生理のタブーさが軽減されるだけでなく、その次の世代にもその認識が伝わり、今の流れを変えることができるのではないかと思います。
大人が生理を学ぶ場を作る場合、男性だけでなく、女性も受けるほうがいいと思います。そもそも女性の私たち自身が、自分の生理を隠してしまっている状況では、男性だけに教えたところで意味がないと思います。
〈Be-A Japanの活動や商品についてのご意見やご感想を教えてください〉
・ブランド名は知っていたが、社会貢献活動を行っていることや、吸水ショーツのパイオニアであること、商品があそこまでこだわりが詰まっているユニークなものであることを知らなかった。商品の「ぬくもり設計」や吸水面だけ洗えるような構造デザインは生理になる人間の当事者目線で作られており感動した。
・一個人として、本当に数々の活動、このビジネスそのものに感謝しています。今、生理というものがここまで可視化されていること、生理の貧困がメディアでも取り上げられるようになったこと、まだまだ実社会での課題はありつつも、大きな進歩だと実感しています。Bé-Aの存在が大きな安心感となって、働く女性の味方になってくれています。
■ウェブメディア「yoi」とは
2021年9月にローンチした、 心・体・性のウェルネスを提案する集英社のウェブメディアです。媒体名である「yoi」の意味は「わたし(i)」と「あなた(you)」の間に 「わたしたちの(our)」社会がある、というコンセプト。 誰もがお互いの心・体・性を大切にし、 「わたしたち」として認めあう 社会の実現を目指しています。「yoi」には心と体の悩みを扱う記事や 性の疑問を解決する記事、 最新のフェムテック情報が豊富です。また、読者はSDGsをはじめ社会的な問題への興味関心の高さも特徴的です。
■yoi編集長 高井佳子様からのコメント
今回、ご参加いただいたすべての方から「参加してよかった」というお声をいただきました。30歳前後の働く女性が多かったので、女性をとりまく社会問題を考えるきっかけになったというお声も多かったです。中には、感想やご意見を4000字近く書いてくださった方もいらっしゃいました。また、帰宅してパートナーと初めて「生理」について話した、SNSで生理セミナーのことを投稿したなど、イベント後、読者の方々はさまざまなアクションを起こしていました。
「yoi」は信条のひとつに「読者の方々が心・体・性の問題を考え、意見交換する場を提供する」を掲げています。メディアとしてだけではなく、今回のBe-Aさんとのお取組みのように、オフラインでも読者の方々に寄り添える施策を今後も検討していきたいと思います。
■Be-A Japan 代表取締役CEO 髙橋くみからのコメント
yoiの熱心な読者の方々に向けた生理セミナー、私たちも心から楽しみながらお話ししました。
セミナー後には、社会のしがらみや辛いご経験、周りに話せなかったことなど、皆さまの貴重なお話もお聞かせいただきました。
女性だから生理のことは分かっていると思いがちですが、生理やPMSの詳細を正しく聞いたことがないという人は多いものです。
生理は100人いたら100通り。異性だけでなく女性同士であっても、知識を身につけ、違いを知り、お互いが理解を深めることで過ごしやすい社会になると思っています。
生理は今まで「見ざる、聞かざる、言わざる」で蓋をされてきましたが、yoiのような「体・心・性」のウェルネスの有益な情報を発信されるメディアがこの世に生まれていることに改めて喜びを感じました。
性別や世代をまたがり一緒により良い社会を作っていく、そんな流れの一員になれましたら嬉しいです。